【歯科業界も価格改定の嵐】現在のウクライナ情勢に伴う原材料の実情

原材料高騰問題・歯科業界にも影響大

チョーワ株式会社2022年価格改定

チョーワ製品価格見直しのお知らせ

原油高騰に引き続き、現在のウクライナ情勢に北米の干ばつも重なり、2022年4月1日より輸入小麦の売り渡し価格が17.3%も引き上げられるとのこと。高騰した原材料を扱う各種メーカーも一斉に小売価格に反映せざるを得ないと言われています。

猪平

歯科用の12%金銀パラジウム合金なんて【30g →10万円】超えたかんね!【30g →1万円ちょっと】の時代が懐かしい(遠い目)

このコロナ禍において、見るにも聞くにも耐えられないようなウクライナの悲惨な状況の報道が続く―湧き上がる悲しみと怒り、そして悔しさ。

そんな精神状態の中、家計にのしかかる実質的負担というのは数字以上に重いものがあります。

スタッフ

もう追い打ちは勘弁してちょうだい。

しかし、弊社にも来てしまいました。

【原材料価格見直しのお知らせ】

ほぼすべての原材料に影響が出ておりますが、特にWAXと石膏の価格上昇は、15%~20%。これまでも原材料価格の見直しはございましたが、厳しい技工環境を念頭に企業努力にて極力価格改定をしないよう歩んでまいりました。中には、20年、30年改訂していない商品もございます。

しかし、残念ながら今回の価格暴騰は、その範疇をはるかに超え、値上げに踏み切るしかないところまで来てしまいました。今月価格改定に向けて試算を重ね、4月1日より新価格にて再スタートしますことをご報告させていただきます。

なぜワックスと石膏なのか?

価格改定のお知らせと共に、なぜワックスと石膏が大幅に値上げせざるを得ないのか?

現在の歯科技工資材の原材料供給網を取り巻く実情も併せてご紹介したいと思います。

石膏価格改定の背景

用途に応じて使い分ける!オリジナル低膨張硬石膏シリーズ接着性低膨張超硬石膏も好評発売中

石膏とは、硫酸カルシウム(CaSO4)を主成分とする鉱物で、昔は国内で山を切り崩して採取していました。しかし現代においては、需要増と技術発展に伴い、化学的に生産したり、再利用をしたりと、石膏を「つくる」のが主流となりました。ただ、それだけではまかなえず、約30~40%を輸入に頼っているのが現状です。

主な輸入先としてロシアは含まれませんが、輸入するには長距離輸送が必須。原油高騰による輸送料の価格上昇が石膏価格に間接的に関わってくるわけです。

そして、更に追い打ちをかけてウクライナ情勢により、供給網が不安定化。予定しているものが予定通りに入らない!という事態が多発し、石膏不足の需要過多に陥っている状態です。歯科医療業界での石膏需要は年々減少しておりますが、全体的な需要増の影響を受けてしまっている状況です。

歯科用ワックス価格改定の背景

チョーワオリジナルワックストップ
色・形・用途共に豊富なラインナップ。商品ページにて、お好みの条件でご希望の商品をお探しいただけます。

ご存じの通り、パラフィンワックスの原材料は石油です。そして、日本は原油の99.3%を輸入に頼っております。原油価格の暴騰は、ワックス価格の上昇にダイレクトに関わってまいります。

おわりに

このように、コロナ禍や天候不良、そこにウクライナ情勢という不安要素が絡み、現在あらゆるモノの供給網が混乱の中にあります。

しかし、それでもなんとか進まなければなりません。

『もっときれいに、もっと効率的に、質の良い作業を』

どんな状況にあろうとも、技工をよく理解し、一貫した開発ポリシーを忘れずに今後も邁進していく所存です。

今後ともチョーワ株式会社をよろしくお願いいたします。

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